藤田貴大演劇ワークショップ|地図」と「間取り」のワークショップ参加レポート

マームとジプシーの新作演劇作品の上演を予定しているとよはし芸術劇場。上演に先駆けて、演出の藤田貴大さんの「地図」と「間取り」ワークショップが開催され、私は1日目の「地図のワークショップ」に参加してきました。2024年に北アルプス国際芸術祭で拝見した『equal』に感激して、藤田さんがどのように作品を立ち上げるのかに興味を持ったからです。

WS情報

講師:藤田貴大
WSタイトル:「地図のワークショップ」・「間取りのワークショップ」
参加日:2026年2月22日
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT
詳細情報
https://toyohashi-at.jp/event/workshop.php?id=649


個々の日常を編集し、時間を編み上げる。

参加者はニックネームを書いたネームプレートを付けて、ワークショップは和気あいあいとした雰囲気で進んでいきました。

1つめのパートは参加者が暮らしている場所を会場の床にマスキングテープで描いていくというもの。会場の真ん中付近を今日の会場であるとよはし芸術劇場として、さまざまな場所から集まった参加者が「この辺かな?」「あれ、もっとこっちかな??」と会場の床にそれぞれの暮らす場所を描いていくのですが・・・これが意外と私には難しかった。日々自宅を出発したら、後は職場のある場所までクルマで移動してしまうので、どんなお店がどこにあるといったことがよくわからない。あまり地域に根ざして生活していないなぁと、少し感慨深く思いました。

2つめのパートは、参加者の行動について藤田さんから2つの問いかけがありました。1つめは「今日の朝、いちばん初めに話したのは誰ですか?」2つめは「昨日の夜、誰と最後に話しましたか?」というもの。

参加者は1人づつ朝の出来事を再現していくのですが、次の順番の人が再現している物語の一部になるというルールが定められました。私の再現を例にご説明すると…朝、私はベッドの上でペットと会話していました。「あれ、起きたの?」という感じ。このペットを次の順番の人が演じます(笑)。参加者の朝や夜の1シーンが自然な形でみんなの物語になっていく、とてもユニークであたたかなひと時でした。

さらに参加者は、朝と夜の間を繋ぐように物語を追加していきますが、どんなシーンを追加するかは藤田さんが指示を出していきます。私の場合だと、朝起きてペットと会話した後「劇場に向かう途中で渋滞してイライラしている」シーンを追加して夜のシーンへ。朝と夜の個別のエピソードが繋げられていき、参加者それぞれの物語が編み上げられていく。この「どんなシーンで繋ぐか」が絶妙で(笑)。藤田さん曰く、編集の妙技・・・センスだなと思いました。

私の場合はこんな感じ。・・・朝、ベッドでペットと会話して劇場へ向かい、渋滞してなかなかクルマが止められず駐車場の前で苛立ちながら貧乏ゆすりをしている・・・自宅に帰って、再びベッドの上。一緒に寝ようと声をかけるもこっちに来てくれないペットに軽くキレてふて寝する・・・という物語になりました(笑)。再現する物語では偶然にも別の参加者のペットの犬を演じましたので、犬で始まり、犬で終わるという感じが個人的に面白かったです。

最終発表では、この参加者それぞれの物語が全員分、通しで再現されていきます。もう、こうなると同時多発的に起きている営みを一挙に眺めることになり、人々、街、暮らし、そこに生まれる体温のような生命感を覚えるんです。すすす、すごい(笑)。

残念ながら私は1日目のみの参加でしたが、2日目の「間取りのワークショップ」では、自分自身の住んでいる部屋の間取りを手掛かりに、一人ひとりの日常的な動きからシークエンスを作り、何気ないシーンを立ち上がらせたそうです。うー、楽しそう(笑)。

2026年、とよはし芸術劇場で発表されるマームとジプシーの新作演劇作品、すごく楽しみになりました。ぜひ、鑑賞しようと思いました。

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